2017年3月15日水曜日

「幼稚園の経営を劇的に変える方法」雑賀さいか竜一著

―最近読んだ本からー
「幼稚園の経営を劇的に変える方法」雑賀(さいか)竜一
                発行 2012310日    
                発行者 松本 恒
                発行者 株式会社少年写真新聞社
                定価  1620円 
 この本は、現在の日本社会での幼稚園の存在意義と、それをどのようにしてより実り豊かなものとしていけるかについて、実践的にアドバイスを与えてくれる本である。
3章から成り、幼稚園の園長をはじめ、先生方がどのようにして、幼稚園の教育の質を高めていけるかを、幼稚園の経営コンサルタントとしての長い経験から、奨めている内容になっている。
雑賀氏は、1976年生まれであるから、まだ、41歳という若さである。しかし、何百という全国の幼稚園を見て廻り、そこから考え出された内容からは、老練な経験を積んだ熟練者としか思われない、分かりやすいが、深い思索と研究に基づく啓蒙書となっている。
私は、このような書物は始めて読んだが、挿絵入り、図解入りで、現代の日本の幼稚園の抱える問題点や今後の課題が、手に取るように分かった。
この本は、幼稚園に関わる先生方や職員一人一人にもぜひ読んでいただきたいものとなっている。大きな文字で、見やすい絵や図解を頼りに、154頁ほどのものであるから、一気に読むこともできる。現場で忙しい先生方にも読んでいただいて損はないと思う。
とにかく、幼稚園は、人で決まるというのが、雑賀氏の強調してやまない点である。そして、少子化で今後厳しい、生き残りを巡っての時代が続くが、その園でしかない魅力をアップしていくことを提唱され、そのための具体策を一つ一つ挙げていかれる。
そして、今の日本で、社会が混沌としてきている中で、幼稚園の使命とその教育のやりがいの大きさを訴え続ける内容となっている。
このような仕事をなさっておられる方がいるのだと、新しい眼が開かれた思いである。私は、会社に勤めた経験はないが、世の中にこのような働きを担っている方が数多くいて、今の社会は成り立っているのであろう。
そして、幼稚園も人が担っているのであり、それぞれに園の歴史や”園風“

はあるが、人の和が結集されて始めて、良き働きが生み出され、十分な働きが可能になることを、この書を通して改めて気付かされている。

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